アファメーションで効果がでないときに確認してほしい2つのこと

「アファメーションなぁ…実践してみたけど全然効果ないや…」という方のために

元々、TPIEというコーチングプログラムの中で一つの技術として活用されているアファメーションですが、最近は広く一般的なものになりはじめ

「アファメーションは知ってるけどコーチングと関係あったの?」

というような状態になっている方も多く見受けられるようになりました。

実際にタイガー・ウッズやマイケル・フェルプスなど、広くTPIEというコーチングプログラムとして捉えても、コーチングやアファメーションを実践することで目に見えて素晴らしい実績が生まれているのは確かです。

そのため、アファメーションだけを切り取ったとしても(※本来はコーチングのルールに則ったゴールを設定した上で実践するものですが)単体で正しく理解ながら生活の中で活用しているだけでも、必要最低限の力で非常に高いパフォーマンスを発揮することができるケースもあるでしょう。

ただアファメーションだけが単品で一人歩きを始めつつ、一般化していくことで「それじゃ効果が出るわけないよ!」と思うような解説や例文も多くネットに出回ってしまうようになりました。

そのため、いま「アファメーションをしても効果がない…」と悩んでいる方は、アファメーションやコーチングプログラムそのものの効果を疑うことも(学力によっては)出来なくはないと思いますが、大抵の場合は「間違った認識」が災いしていることがほとんどでしょう。

本記事ではそんな「アファメーションをしているけど効果が出ない…」と苦しむ方に向けて、アファメーションで効果が出ない時にまずは確認したい2つのポイントを解説していきます。

1.アファメーションの効果がない原因が文章自体にある場合

まず、アファメーションをしても効果が出なくなる典型例の一つは「アファメーションで使う言葉の言い回しが根本的に間違っている」ようなケースです。

アファメーションの作り方や、やり方を書籍などで学んだことのない方はご存知ないかもしれませんがアファメーションの言い回しには11個のルールがあり、そもそもそれが守られていない文章は、まずアファメーションとして成り立っていません。

アファメーションを作るときに使う11のルールはコーチングプログラムTPIE開発者の1人である苫米地英人博士の著書「コンフォートゾーンの作り方」などで紹介されています。

【アファメーションの作り方】

1.一人称であること

一人称で書き、主語を「私」にします。内容も個人的なものにする。

2.肯定的に書く

「こうなりたくない」「欲しくないもの」は排除し、「こうなりたいもの」「欲しいもの」についてのみ書く。

3.現在進行形で書く

「今まさに○○している」「今起こっている」などのように、現在進行形で書く。

4.「達成している」という内容にします

「私は○○を持っている」「私は○○だ」「私は○○をする」などの言い回しを使って、すでに達成しているという内容にする。逆に「私は○○することができる」「私は○○したい」「私は○○しなければならない」という表現は使ってはいけない。

5.決して比較をしない

自分自身の変化と成長のみをしっかりと思い描き、「他人と比較してこうだ」という記述をしないようにする。

6.一行動を表す言葉を使う

打ち解け、くつろいだ態度でそれを成し遂げている自分自身の行動を表現する言葉を使い、その様子を書く

7.感情を表す言葉を使う

ゴールを達成した時にあなたがいかに感動するか、その感動をあなたに正確に呼び覚ます言葉を使って書く。

8.記述の精度を高める

的確で詳細な記述になるように、言葉の精度を高め、言葉の中に、不要なあいまい性がないかをよく検討し、それがある時は書き改める。

9.バランスをとる

ゴールの中に、あなたの人生におけるさまざまな分野を調和よく組み合わせる。それは家庭、余暇、社会(地域)、精神性、教育、ビジネス、健康、親族関係、キャリア、財産などについてよく調和させ、1つひとつのアファメーションが互いに矛盾しないようにする。

10.リアルなものにする

アファメーションの中にゴールを達成した自分自身が見えるくらい、リアルな記述にする。

11.秘密にする

あなたの個人的なアファメーションのほとんどは、誰かと共有する必要がありません。

TPIEやアファメーションに興味があり「ちゃんと本で学びたい」という方にはおすすめの本を紹介していますので、ぜひ手にとってみて下さい。

本を読んで一から理解を深めることがなによりですが、アファメーションの言い回しが災いしてアファメーションの効果が出なくなる典型的なパターンは大きく分けて3通りあります。

ここではまず、その3パターンを把握して自分の使っているアファメーションに間違いがないか確認してみましょう。

1-1. 「達成している」または「現在進行形」の表現になっていない

まず、3つある中でも特に典型的な効果の出ないパターンが「〇〇することができる」「〇〇したい」というような「達成していない」「今できていない」と言外に受け取れる言い回しになっているものです。

アファメーションは基本的に「自分の理想の状態」に「今」なっていると語りかけることで日常生活における無意識の行動や態度に変化が出るよう働きかけを行います。

そのため、設定しているゴールは正しくともアファメーションとして「〇〇したい」のような言い回しで語りかけてしまうと、無意識に「今はそうでない」と教え込む働きを持ってしまうため効果がないどころかかえって逆側に効果が働いてしまいます。

1-2. 否定的な表現になっている

2つ目が「〇〇のようにはなりたくない」「〇〇のようなことはしない」「〇〇は嫌いだ」というような否定的な言い回しのアファメーションです。

これは人の脳が否定形を受け取れない、というより否定するために使った言葉を想起して勝手に脳が受け取ってしまうという特性があるため、こちらも意味がないどころかかえって逆向きに効果が働いてしまうパターンです。

例えば、スポーツ選手が試合の特に重要な場面でありえないほどの大失敗をしてしまい、それがきっかけでチームの負けが決まってしまったとしたら、一時的にでも精神的に強いショックを受けますし、非常に心苦しく申し訳ない気持ちになるでしょう。

その上で

「私はもうあの時のように大事な場面で失敗するのは嫌だ、次に失敗したらもう終わりだ」

のような言い回しで自分に言い聞かせてしまうと、言い聞かせるたびに「その時の失敗」を連想してイメージしてしまい、否定する気持ちで言い聞かせたとしても無意識に失敗した時のイメージ(臨場感)がその都度、刷り込まれ続けてしまうように働きます。

車の運転で一度事故を起こしてしまい、家族などから

「気をつけて、事故起こさないでよ」
「また事故なんか起こしちゃダメだよ」

と冗談にでも言われるようになると、自然と前よりも事故を起こしやすい運転になってしまうのも、この悪い例のアファメーションと同じような働きで影響を受けています。

1-3.「Have to(しなければならない)」な言い回しになっている

3つ目はコーチングとして大前提な部分でもありますが、効果のないもの、または逆効果になるものとして「Have to」な言い回しで作られているアファメーションがあります。

具体的には「〇〇しなければならない」「〇〇しないといけない」というような表現です。

こちらのアファメーションが効果が出なくなる、悪影響を受ける理由は、「自分には選択の余地がなく外部から強制されていること」と無意識に受け取ってしまう言い回しのため、セルフエスティーム(自尊心)に対して特に悪い影響が出るので避けるべき言い回しとなります。

この表現の場合、基本的な対処法は簡単で「しなければならない」という表現から「〇〇している」のような「現在進行形」や「達成している」という表現のように、ルール通りの言い回しに変えれば根本的なゴール設定に間違いがない限り解消されるでしょう。

2.アファメーションの効果がない原因が「ゴール設定」にある場合

もう一つの、アファメーションをしても効果がない場合に確認してほしいポイントはコーチングの基本でもある「ゴール設定」の部分です。

「Have to(しなければならない)」と捉えられる言い回しがアファメーションに望ましくないのと同じように、そもそも心から「やりたい」「叶えたい」と思える目標ではないゴールから作られたアファメーションを自分に語りかけたとしても暖簾に腕押しな状態になります。

自分で冷静になった時に

「なんでこんなことしたいと思ったんだろ…?」
「なんでこんなもの欲しいと思ったんだろ…?」

と考えてしまうようなゴールに向かってアファメーションをしているのであれば、改めてコーチングのルールに則ったゴール設定をした上でアファメーションを作り直すと良いでしょう。

コーチングにおける「ゴール設定」のルールとは

コーチングにおいてのゴール設定はアファメーションにルールがあるように、同じく決められた基準があります。

その基準がこちらです。

【ゴール設定の3原則】
1.自分が心から望んでいるやりたい事であること
2.ゴールは複数用意すること
3.ゴールは現状の外側に設定すること

1つ目の「心から望むやりたい事をゴールにする」というのはここまで読み進めている方なら何故そうするのか説明する必要もないでしょう。

ここではゴール設定の3つのルールから残り2つの「複数のゴールを用意すること」「現状の外側に設定すること」この2つに絞って簡単に解説していきます。

コーチングで複数のゴールを設定する理由

まず、アファメーションを作るルールの中にも「バランスを取る」というルールがありましたがコーチングでは少なくとも8〜12個程度のゴールを設定することを推奨しています。

それが「なぜか?」という理由も基本的には単純なもので「仕事」しか見えていない人も「遊び・趣味」しか見えていない人も、大抵の場合1つだけに集中しすぎて周りが見えなくなると家庭を大事に出来なかったり、趣味に没頭しすぎて仕事など社会人としてこなすべきことがままならなくなったり、部分的には良くても「人生」レベルまで大きく捉えると何らかの不都合が出やすく、豊かな人生が手に入りにくくなるためです。

アファメーションの作り方でも「家庭、余暇、社会(地域)、精神性、教育、ビジネス、健康、親族関係、キャリア、財産などについてよく調和させる」とありましたが、複数のゴールがない方は基本的にこの通りのジャンル分けで最低限にでも設定した方がいい分野のゴールを「どんな状態だったら最高かな?」と、考えてみるところから始めてみましょう。

コーチングで現状の外側にゴールを設定する理由

もう一つのルール「現状の外側に設定する」という部分についてはこちらもコーチングの大前提と関係しています。

本質的にコーチングは

「今まで何をしてきたか」
「今、自分にどのような能力があるか」
「今の社会的立場から何ができるか」

など、過去の実績などは全く考慮せずに「これから手にしたいもの」にだけフォーカスし「自分を変えることで、そのつど新たなものを手にする」ような働きかけが基本的な役割となります。

そのため、逆に考えれば

「自分が変わらなくても手に入るものを手に入れる」
「もうすでに手にしているものの最適化をしていく」

このようなゴールについては本質的にコーチングの領分では無いのです。

人によって定義が違うかもしれませんが、上記したようなものは基本的にコンサルティングの領分となります。

結婚相談所に結婚してから行くような、待ち合わせ場所に着いてからタクシーを呼ぶような、そんな状態だと言うと分かりやすいでしょうか。

それなら、「現状の外側」といった場合どのようにゴールを設定するべきか。

人によっても説明の仕方が違うのですが基本的には「心から望む、突拍子もなくとても高い目標」であることが推奨されます。

個人的には

「叶うなら大声で叫ぶほど嬉しいけど、今のままでは絶対にやらないもの、絶対手に入らないもの、絶対叶わないもの」

のように説明することが多いです。

コーチングにおいて、設定するゴールは現状の外にあればあるほど未来のゴールを達成した自分に臨場感を感じたとき、「現状の自分」に強い違和感が生まれ、強く引き伸ばされた輪ゴムが元に戻ろうとするようにとても大きなエネルギーが生まれます。

逆に言えば「現状の内側」にゴールが設定されているとすれば、置いてある輪ゴムの中で居心地よく暮らしているような状況です。

普通に生活するにあたってそれが悪い事だという訳ではないのですが

「アファメーションをして自分を変えたい」
「どうしても欲しい、叶えたいものがある」

という方にとっては、せっかく叶うものも叶わなくなってしまうのでゴール設定を改めた方が良いでしょう。

アファメーション本来の効果を発揮するには、まず「正しい理解」が必要不可欠

アファメーションは非常にシンプルで、高い効果が見込める上に簡単に実践できるため、生活の中で活用できるようになれば今まで以上に多くのことが自然と成し遂げられるでしょう。

ただ、ここまで解説した内容を見るだけでも、そのシンプルな技術の中には様々なコーチングの理論が絡み合いながら効果を発揮している事が分かってもらえるかと思います。

冒頭でお伝えした通り、アファメーションはコーチングの中の一つの技術であり、なんとなくの理解で実践しても効果が出るものではありません。

最低限効果を発揮させるためにもアファメーションについての正しい理解が必要不可欠ですし、ひいてはコーチングそのものに対する知識があった方が効果的に活用できるのは間違いありません。

ここではアファメーションで効果が出ない場合にまずチェックしてもらいたい2つのポイントを解説しました。

ここから更にアファメーションについて知りたいという場合はこちらの解説記事をご覧ください。

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